忘却の長い糸がほどかれ、織られていく
否応なしに。 叫び、嘆き、呻き。
眠りを拒みつつ、僕は人生が遠ざかってゆくのを感じる
それはまるで大きな白い船、静かで、手の届かない。
クレシー・ラ・シャペルからの列車
同時代人が数名いてくれたらいいのに
不眠症が夜を、ときには酷い夜更けまで掘り下げるようなときには──
人々の目に触れたいと思う、
人間に向かって話すように、人と話したい。
不信感と内気な性格の壁に閉じ込められて、
病んだ頭には夜がとても長く感じられる
仲間がいればと思うこともある、
みんなは僕に最良の年月を失ったと言う。
ああ! 僕が好きだったことなんてない思春期の少女たち
クレシー・ラ・シャペルから列車に乗ったとき
土曜の昼、高校からの帰り道──
彼女たちの動く様子を見て、僕は彼女らを美しいと思った。
自分の中に欲望の世界の鼓動を感じた
そして土曜日の夜、僕は自分の顔を見た──
踊る勇気もなく、去る勇気もなかった、
誰もキスをしてくれなかった。僕はひどく孤独を感じた。
自分を軽蔑し、死にたいと思った、
あるいは強く、特別な瞬間を生きたいと思った──
今日、僕はあまり苦しまないようにしている、
僕は終わりに近づいている。僕は現実に戻ろうとしている。
外の世界
僕の中にある何か死んだ存在、
漠然とした壊死喜びの不在
僕は冬のかけらを持ち運び、
パリ中央でまるで砂漠暮らし。
僕は日中にビールを買いに出かける、
スーパーマーケットには数人の老人がいる
僕は彼らの無表情な視線を簡単に避ける
レジ係と話す気などちっともない。
僕を病的だと思った人たちを責めるつもりはない、
僕はいつだって雰囲気を壊すのがうまい
共有できるのは漠然とした苦しみだけ
後悔、失敗、つまりなんら意味のない経験だ。
孤独な夢を邪魔するものは何もない
それは僕の人生とありうる運命の代わりとなるもの、
何人もの医者にかかったが悪いのは僕だけらしい。
確かに僕は少し恥ずかしいし、だから口を閉ざすべきなのだ──
時間が過ぎていくのを悲しく思う──
外の世界では季節が移ろいでゆく。
・第二部から頻出する「夢と現実」の主題と、自分語り的内容
・「クレシー」も「外の世界」も初版の二編から差し替えられた詩篇(初版にはない)→次回は初版のこの位置の、削除された詩篇を検討する
・クレシー・ラ・シャペルはモー(ウエルベックの通っていた高校)のすぐ近く
・形式的(文法的)読みにくさ(直接話法/詩人の言葉の見分けがたさ等)と、内容の方向性について
