試訳
代数学者たち
夜闇に紛れた彼らがとある無垢な星の近くを漂い、
観察するは世界の誕生
植物の成長
そして細菌の淫らな繁殖——
彼らは遥か彼方より到来し、時間がたっぷりとあった。
彼らにあるわけではなかった
なにか未来についての考えが、
彼らが見ていたのは苦悩と
欠如と欲望が
地球に生まれゆくさま
生ける者たちの只中、
彼らは戦争を経験し、
彼らは風とともにあった。
彼らは池の縁に集まった——
霧が晴れてゆき、空に活気を取り戻させていた。
覚えておきなさい、友よ、原初のかたちを——
人間について覚えておきなさい。ずっと覚えておきなさい。
消失
我々は街を歩いている、我々は視線と出会う
そのことが我らの人間的存在を定かにする——
週末の全面的な静寂のなか
我々はゆっくりと駅周辺を歩いている。
我らの大きすぎる服が灰色の肉を保護している
日の終わりにはほとんど動くことのない肉を——
我らの微小な魂は、半端に罰され、
しわのあいだでうごめき、それから動かなくなる。
我々は存在した、それが我らの伝説だ——
我らの欲望のいくつかがこの街を建設した
我々は敵対する力と戦った、
それから我々の腕は痩せ細り制御することをやめた
そして我々はあらゆる可能性から離れて漂った——
生がふたたび冷えた、生が我々を置き去りにした
我々は自らの消えかけの身体を見つめている、
沈黙のなか浮上してくるいくつかの感覚「データ」。
訪問者たち
現在彼らはそこにいる、斜面の中腹に集まって──
穏やかな楕円の内側で彼らの指は震えながら触れ合う
あちらこちらで期待感が高まる──
彼らは遠くからやってきた、蝕の日なのだ。
彼らは遠くからやってきたしもはやほとんど恐れをもたない──
森は寒くほぼ無人だった。
彼らは色を合図に見分けあった──
ほぼ全員が負傷しており、眼差しに生気はなかった。
神聖なる静謐さがこの山々を支配し──
蒼穹は停止しすべてはあるべき場所に落ち着く。
膝をつく一人目の、眼差しは厳しい──
彼らは遠くからやってきて我々の種を裁く。
鉄塔に囲まれたビート畑が
輝いていた。僕らは自分自身について距離を感じて、
心が落ち着いた。雨が音もなく降り、まるで施しのようだった──
押し殺された僕らの息遣いが怪しげな紋章を作っていった
朝の空に。
僕らの胸を掻き立てていたのは疑わしい未来、
まるで予言のようだった。
もはや文明は廃墟に過ぎない──
そのことを、僕たちは知っていた。