2024/06/28 「(ぼくの右の耳たぶは膿と血とで膨らんでいる)」ほか(『闘争の意味』)読解

試訳

ぼくの右の耳たぶは膿と血とで膨らんでいる。盲者のための人道的活動を象徴する赤いプラスチックのリスの前に座って、ぼくの体に来たるべき腐敗について考える。それはやはりよく知らない苦しみで、見つけなければならないものだが、実際にはどっぷりとその中にいる。同様に、対称的に、とはいえより漠然と、ヨーロッパの腐敗と衰退について考える。

病に冒されて、体はもはやいかなる安らぎの可能性も信じていない。女性の手、役に立たなくなった。それでも、相変わらず望まれる。


・「赤いプラスチックのリス un écureuil en plastique rouge」とは、フランスの銀行Caisse d’Epargneのマークあるいはそのマークが描かれた看板を指すのではないか、という意見が出た。
・ヨーロッパがフランス語では女性名詞であることを踏まえると、「女性の手」はヨーロッパの手とも考えられるのではないか。


鯉のように口を半開きにして、我々は死のげっぷを漏らす。我々の口から出る、抗いがたく我々の口から出る死の香りを隠すために、我々は言葉を発する。

我々の家を構成する石灰岩は死んだ生物だ。引き裂かれ、ずたずたにされ、乾燥した生物だ——臓器を抜かれた貝だ。地球内部の暴力によって押し潰され、粉砕され、もみくちゃにされた貝——地球の深奥の途方もない熱によって。一塊にされた死んだ生物。


・ヴィーガンっぽい。
・フランス語の慣用表現に「鯉のように黙っている=全然口を利かない être muet comme une carpe」というものがあり、一文目で我々と鯉を重ねる一方で、二文目では我々と鯉の差異が示され、我々=人間の特性が浮き彫りにされている。


彼女との1日

彼女は私を見つめる、その目は血に満ちている。そして彼女のそそられる肉体は、その血を覆う上辺に過ぎない。彼女の切断された乳房から零れ落ちる血が見える。僕にはその血が見える。

彼女はそこにいる。朝に。そして夕べに。夜の8時に目を覚まし、僕は朝だと思う。違う。夕方だ。いつも夕方だ。
夜だ。次に来るのは。そして甘くない。血の通ったマリオネットたちとの夜──肌艶の良くない黄色い肉のなかを巡る糸。女のようなマリオネットたち──血は流れる、ゆっくりと、マリオネットたちから。

朝ぼらけ。爆発。そこかしこの青。いつまでも続くこの青み──壮麗だ。1日がまた始まる──執拗に。甘美はいつ訪れるのだろう? 死はいつ訪れるのだろう?


・おそらく夢の描写と現実の描写が混じっていると考えられるが、その境目については議論が白熱した。