2025/05/23 「(すこし嘲るような音を立てて)」他(『ルネサンス』)読解

試訳

すこし嘲るような音を立てて、
海が岸辺に砕けていた──
第二の救済者を待ちわびて、
私たちは貝殻を拾っていた。

人は死に、残る骸骨が
白き無垢へと変化してゆく
魚の内には、魚の骨が
魚は漁師を待っている。

人間存在の内には、けだもの
ひそかに形作られたけだものがいる
目的もないその生の奥底で、それでも
人は第二の救済者を待っている。


崖の無関心さは
蟻のような我らの運命に向けられる
つらい夜に膨らんだ、
我らは小さく、小さく、小さいのだ。

これらの強固な固まりの前に
だが海に侵食されている
空っぽの欲望が我らに湧き上がり、
ある永遠の冬へ願望を抱く。

再構築をする、ある社会
人間の名に値する、
永遠へと導くだろう社会
輪が鎖へ向かうようだ。

我らはここにいて、月が沈み
動物的な絶望の上に
そして君が泣き叫ぶ、妹よ、君は屈する
鉱物が持つ叡智の下に。


光が永遠に続くこと
突然ぼくは憂鬱になる
蛇は埃のなかを這うもの、
チンパンジーはみんなヒステリック。

人間存在は記号を作り、
オダマキはあっという間に枯れる
突然ぼくは自分を場違いに感じ、
ぼくにはいかなる儀式もなく

だから自分の存在を守れない
闘争や猛暑から、
みんなヤってるこの宇宙は
ぼくの再誕場所じゃない。

肉の感覚を失うためには
目を細めるだけでいい
ぼくは現実界の真ん中、
ぼくはここに馴染めない。