試訳
包帯を引き剥がすように
人間存在を発見しながら
ぼくは恐怖と憎悪のはざまを歩いてきた
毎日、毎日。
マロニエは葉を失い、
ぼくは魅力を失っていた——
日が終わり、喪に服す。
中庭でひとり、歯を食いしばっている。
ナイフを買わなければならなかった
ぼくの十五年の翌日に——
ぼくは美形になりたかった。
当然、当然。
壁と列車があった、
ぼくは毎日きみに会うことができた
愛し合うのを夢見ていた。
ブレーキのない問い。
ぼくの移動に節を与える
線路があること、
ぼくはときどき逆向きに歩くのだった。
時間があるというあの印象、
十三歳のときのこと。
初体験は、ある浜辺でだった
ギリシャのどこか
夜は更けていた
こういうとロマンティックに思える
少々大げさかもしれない、
しかしそれは事実だ。
そして波があった、
いつだって波がある
その音はとてもやわらかく、
私の運命は定かでなかった。
前日の朝、私は泳いで島へ向かった
近いように思えた島へ
私はその島に辿り着けなかった
潮流が、
なにかそのようなものがあり
帰るのには長い時間がかかった
本当に死ぬかと思った
私はひどく悲しかった
このまま溺れ死ぬのかと考えると、
僕は人生は長く
そして非常に晴れやかなものだと思っていた
そのとき私はまだ十七歳で、
性行為を知らずに死ぬことは
なかなかに悲しいことのように思えた。
死に触れねば
生を知ることはできないのだろうか?
私たちには皆、身体がある
脆く、満たされない身体が。
パーティの終わり、波が滑り
カジノの金属
そして空が藍色に変色
君のドレスは太もものかなり高い位置。
三つ編みに飾られた白いツバキ
髪が重たく撚り合わさった
触れると君の体は震えてしまい
そして月はなついたのだ。
ほどけた髪
彼女は僕を信頼した目で見る、
ローネックのブラウス。
乱れたベッド、
鳥たちがヒマラヤスギの間で歩く
今日は日曜日。
鏡の中の顔、
コーヒーを用意しなければ
ゴミ箱が溜まっている。
彼女のきつい視線
手が旅行カバンをつかまえる
すべては僕の過ちからだ。
物乞いが吐き、
数人の通行人が離れる
メトロが到着する。