試訳
覚えていてねおチビちゃん湖はとても凪いでいた
おまえが笑顔を見せるたびにぼくの心は満たされた
おまえは白鳥を指差した、わずかに水かきの音
そしておまえの見上げた目にぼくは幸福を読み取っていた。
ぼくたちは早く目覚めていた、思い出してくれ愛しい人よ——
海は大荒れで月のしたで泡立っていた
ふたり揃って立ち去った、ひっそりと逃げた
砂丘のうえに揺れ動く夜明けを見るために。
朝は木が伸びるように昇り、
眠った街でぼくら漁師とすれ違う
ぼくらは白く穏やかな道を渡っていった——
早暁の薄明という天恵、皆に与えられた単純な喜び、
ぼくらの無感覚になった四肢が幸福で震えていた
そしてぼくはきみの心臓にぴったりと手を置いていた。
繰り返される祭儀、沈む太陽たち、
次いで白鳥を形取る星座
そして己が不相応であるという感覚、
歌うことなど不可能。
君の目は世界の鏡
マリア、苦しみの女主人、
心を高鳴らせるマリア、
君を通して、地球は円い。
限定的などん底など
恐怖の洪水が唸る場所などない、
時間は折りたたまれ そして宿る、
君の優しさの空間へ、
君の輝きの空間において、
時間は折りたたまれ そして宿る
純粋な優しさの家に、
儀式に捕らえられた時間は
その白さで我らを包み
そして結ばれた唇の上で震える
無言の、幾何学的な歌
引き裂くような甘美さについての
完全なる、本物の和音、
我らの心の奥底での調和。
松の木々と雲と天空
揺らめく暖炉の火に映される
あらゆる視線がひととき交わる
それぞれが源泉へ還っていく。
やわらかな表面の草地
頸の皮膚に似せている、
一日はせわしく、引き伸ばされる、
静寂への帰還。七色の遊戯
油膜が浮かぶ複数の気団が
丘陵を通り
我らの直感を捕まえては壊し
午後は愛に満たされた。
世界の意識の核
それぞれが後ろ脚を使って
旋回する 宇宙とその外れ
地球が丸いことを誰もが知る。
誰もが知っている 宇宙が存在すること
その最終的な表面が根ざす場所
それは我らの目の中、そして我らに似る
(あるいは宇宙が我らの脳に似ているということ、
板に描かれる模型のように)
我らが震える時、世界もまた震えている。