2026/05/17 「彼らはそこに、我々のなかに⋯」他(『常に敗れる闘い』)読解

試訳

彼らはそこに、我々のなかに……

彼らはそこに、我々のなかに、そして彼らは異質である、
彼らは存在しえない未来からやって来る、
我々の欲望と恐怖が彼らを無関心のままにする
彼らは我々を愛さない。

彼らは口に出されぬ暗い思考
恥辱に塗れた子たちが果たす自死
九という数字はアルコンたちの数字となり、
彼らは抹消された存在たちの最期の語句。

彼らの統治は短く、混乱し、陰惨であろう
彼らは喜びなしに破壊し、理解できずに苦しむだろう、
住めもしない夢を育てるだろう
そして後継者たちからすれば待つだけで十分となる。


無益な夢の中で迷う

ますます数を増やし
彼らは私たちを見つめる、敵意をもって
そして「悪」は彼らの内にある
彼らは私たちの街へ入り込む
中心地は意味不明な音を立て、
誰もが自らを傷つける

内戦には、少なくとも二人が必要だ。

生きたいという私たちの欲望が爆発し、
移牧を始めた
探し求めるのは
子ども時代に似た草原

私たちは川辺に横たわる、
無益な夢の中で迷いながら
死が雨のように降るのを待ちながら
私たちはなにか触覚的な喜びを探す
結果から分かる正しさを待ちながら

内戦には、少なくとも二人が必要だ。


流されゆく国で……

流されゆく国で、
腐敗した生き残りがひとりいた
壊死した四肢を失っていった
度重なる切断によって

心臓を包んでいたものが
溶解し、剥き出しのままにしてしまう
未知の存在の核
中心の、天国の存在だ。


古代ローマの街道

我々は古代ローマの街道を進んだ
殺戮者たちの集団を避けたいという希望のなかで
運命から逃れようという常軌を逸した希望のなかで
人間存在の価値に思いを巡らしながら
我々は平野に基地を設けた。

伝説の民が都市と壮麗な神殿を建設する
生き残りの最後の者たち
我々は神々の像を埋葬し
それから沈黙の儀式を執り行い
それから葬送の儀式が挙行される

検死のように冷たく、机のように平たく
いま冷酷な大地の上に横たわる、
我々は使い果たした最後の頼みまで
もはや憐れみや救いを望まないで、
猛禽類が飛び交う空に押し潰されて
それでもなお、我々は思いもよらぬ救世主を待ち望んでいる。